平成26年4月14日付け消防庁告示第14号により、下記に掲載した「消防用設備等(特殊消防用設備等)点検結果報告書」別記様式第1においては新たに「点検者社名及び電話番号」記載欄が、また別記様式第3においては「点検者社名」欄が追加されました。丸(○)で囲んだ部分です。静岡県消防設備保守点検業協同組合(以下「当組合」という)としては、消防法の中に「会社(事業者)」の存在が位置づけられたものと理解しています。
なお、当組合では、同じ趣旨の改善要望(有資格者名を1人だけ記載すれば良かった旧報告様式の改善等)を消防庁に対して行っています。
■ 経過
・静岡県消防設備保守点検業協同組合は、平成25年度に消防庁予防課に対し消防法第17条3の3に関して疑義照会を行うとともに、報告様式における取扱いの徹底を要望しました。
・これに対して、消防庁予防課から疑義照会に対する回答があり、さらに平成26年4月14日付け消防庁告示第14号により点検結果報告書の報告様式が改正されました。改正については、消防庁予防課長通知(※)が出ています。
※平成26年4月26日付け消防庁予防課長通知(消防予第179号)
「消防法施行規則の規定に基づき、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類及び点検内容に応じて行う点検の期間、点検の方法並びに点検の結果についての報告書の様式を定める件の一部を改正する件」について
旧様式(改正前)
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新様式(改正後)
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点検者欄
「氏名」… 社名等の記載欄なし
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点検者欄
「社名」「電話番号」
… 新規に「記載欄」を追加。
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また、点検者が複数の場合は、別記様式第3に記入し添付することの徹底が図られました。
■ 要望の背景
・点検結果報告書に点検者の氏名及び住所を1名(個人)だけ記入すれば良かった旧様式では、有資格者の従事状況など点検実施状況の報告が不十分だと思われること。
・有資格者を雇用等する消防用設備等保守点検業者が、発注者と契約を締結し、その契約に基づき有資格者を従事させ、法令遵守で保守点検を行う社会実態(保守点検の実際の受託責任者)と、点検結果報告書の旧様式(点検者を記載する欄には、保守点検業務の一部を実施する有資格の業務遂行者のうちの一人だけで良いとする様式になっていること)との整合性を要望。
・点検結果報告書に、当組合が基本的な記載事項と位置づける事項(会社名・電話番号・従事した有資格者一覧)を記入しなくて良い旧様式が、消防法を逸脱した受注事案の拡大を招く懸念。
・同様に、業務再委託を前提として(業務下請等により価格面で低価格となる優位性を発揮し)、適正な保守点検を実施するために必要な有資格者を雇用等しない事業者が、実際上の受注者となる状況(保守点検の質確保の不安定化)が拡大することへの懸念。
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