本山茶(ほんやまちゃ)
■本山茶は静岡茶の元祖です
静岡県のまん中を流れる、安倍川餅で有名な安倍川。その上流の山あいの土地には、鎌倉時代から伝わる良質なお茶産地があります。ここで育つお茶が本山茶。古くは安倍茶といわれましたが、ここのお茶の名声が高まると、静岡産のお茶なら何でも安倍茶と呼ばれるようになりました。大正期になって、地元の茶農家・築地光太郎が他の産地と区別するために本山茶と命名。本家本元のお茶という意味が込められていたのでしょう。
地元のお茶の良さをもっと知ってもらうため、静岡市内の茶業関係者等が力を合わせて各種のイベントを展開しています。(※ 駿府お茶姫コンテスト、茶詰めの儀、駿府お茶壺道中行列、口切りの儀、駿府本山お茶まつり等)
■鎌倉時代から薬として飲まれていました
本山茶は鎌倉時代、地元生まれの聖一国師という名僧が中国からお茶の種を持ち帰って育てたのが最初と伝えられています。これは静岡茶の歴史の始まりでもありました。当時、お茶は薬と考えられていて、庶民には手の届かない貴重品でした。
■徳川家康公にも愛されました
晩年を静岡で過ごした徳川家康公は、自ら薬を調合してしまうほどの大の「健康マニア」だったとか。当然、お茶も愛飲していました。そこで徳川家御用達のお茶に選ばれたのがこの本山茶。これをきっかけに静岡でのお茶の栽培はますます盛んになり、人々はお茶づくりの腕に磨きをかけました。ちなみに、最後の将軍徳川慶喜公も、大政奉還後は静岡で本山茶を楽しまれたということです。
■ここにしか生まれない香りがあります
静岡市を縦断する安倍川は、豊富な伏流水を持った水清い急流。その流域を囲む茶産地の山々は、しっとりと川霧を抱き、茶葉に照りつける陽差しをやわらげます。また、寒暖の差が大きいこと、土がミネラルをたくさん含んでいることも、茶栽培に向いている理由。ここは大自然が創り出した、天然の良質茶産地なのです。香り高い紅茶の産地ダージリンが山地であるように、本山の里が生み出すお茶も、ふくよかな香りと深く澄みわたる味わいが身上です。
静岡茶商工業協同組合では一年を通じ様々な静岡茶宣伝事業を展開しておりますが、そのいくつかをご紹介させていただきます。
<新茶期の宣伝事業>
■献茶式
静岡市葵区大岩の臨済寺茶祖堂に安置されている茶祖三国師(栄西禅師・聖一国師・大応国師)に新茶をお供えし、三国師の遺徳をしのびながら、茶業の発展を祈願するものです。本組合創立(昭和23年9月)当初以来の恒例行事となっており、組合員のほか多くの茶業関係者が参列し、毎年4月下旬に執り行われています。また、式後には参列者に、晴れ着姿の駿府お茶姫らにより、薄茶が振る舞われます。
■静岡駅「新茶サービス」
乗降客らを香り高い新茶で出迎える「新茶無料サービス」を新茶初取引日前後にJR静岡駅構内において実施しております。
昔ながらの茶摘み姿(かすりの着物に手甲・脚絆・茜襷)の茶娘が静岡茶の味と香りを多くの人にもてなし、新茶の季節の到来をPRしています。
このサービスは昭和27年から毎年続けています。
<夏場の宣伝事業>
■冷茶キャンペーン
夏場のお茶の消費拡大をはかるため各所で冷茶キャンペーンを実施し、静岡茶を冷茶で味わっていただくとともに、水出し煎茶、ロックティー等の作り方も、パネルやチラシでご紹介しています。
<秋の宣伝事業>
■駿府お茶まつり
11月の初旬、世界各国の大道芸人が静岡市に集結し、市民の憩いの場である駿府公園を中心に、市内随所でパフォーマンスを繰り広げる一大イベント「大道芸ワールドカップin静岡」が開催されます。当組合では、大道芸のイベント開催期間中、駿府公園内の東御門前広場に「駿府お茶まつり」の特設会場を設けて、組合員総動員で接客し、美味しい静岡茶をご賞味いただくと共に、「煎茶」、「深蒸し煎茶」、「玉露」等を使って、お茶を美味しく入れるポイントをわかりやすくお教えしています。
そのほかに、ご家庭でできるレンジを使った「ほうじ茶」づくりや、お茶のブレンド体験コーナー等もあり、大変好評です。
当組合の静岡茶キャンペーンキャラクターの「一茶(いっさ)くん」と「ティーナちゃん」が会場でお出迎えしていますので、一緒に記念写真を撮りませんか。
組合員名簿1
組合員名簿2
組合員名簿3
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