朝比奈玉露
春に芽ばえる萌黄色の小さな茶の葉は、はるか数千年の昔、中国の雲貴高原(今の雲南省、貴州省の山地)が発生地とされています。このお茶が、日本に入ってきたのが奈良時代初期で、その後、留学僧によるお茶の伝来から1,100年になりますが、玉露の期限は意外に新しく、江戸後期・天保6年(1835)に江戸の茶商六代目山本徳翁が玉露を初めて製造したとも。また、明治初年・町人辻利衛門が抹茶用のお茶の葉を煎茶に使ったのがはじまりとも、いわれていますが。前者の説が有力です。
岡部町では、すでに室町時代から茶栽培が盛んで。朝比奈玉露の発祥は明治30年、朝比奈川の清流と気候がやや寒冷清涼という、山間の傾斜地が高品質の玉露を成育するのに適しているところから、栽培されはじめたといわれています。現在、年間約450トンの荒茶が生産されています。
やまはあおき みずはきよき
玉露の里交通ご案内
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朝比奈龍勢
白煙を吐いて300mまで打ち上がる龍勢は「吹き筒(エンジン部分)」「尾(カジ)」「ガ(曲物入)」の3部分からなり、全長15mほどになる。
ルーツは朝比奈氏が火薬技術を伝承するために武器を娯楽用として活用し、あみ出したものだといわれている。龍勢を楽しむポイントとしては
- 番付に唱われている川柳が設計書となっているため曲の絵柄を想像し、
- きれいに打ち上がるか
- 想像したとおりの曲が描き出されたか
の3つが挙げられる。
玉露の里
清流と深い緑につつまれて、本格的な茶室で楽しむ、玉露の渋味と香気。
朝比奈川の清流沿い、山懐にいだかれた「玉露の里」は、♪兎おいしかの山、小鮒つりし…《ふるさと》を、ふと口づさみそうな郷愁を感じさせる佇まいです。その木立の中、9,000uの敷地内には、水面に静かに影を映す数奇屋造りの茶室「瓢月亭」や「長屋門」、大小ふたつの瓢箪池、野点の日本庭園が広がります。茶室では「あぐらをかいて召し上れ」と茶道の先生の言葉よろしく、地元の玉露や抹茶が季節の創作菓子とともに、あまり畏まらずにいただけます。
岡部の「朝比奈玉露」は、京都の宇治、福岡の八女と並んで3大産地の一つで、まろやかな甘味と清純な芳香に定評があります。
まず、長屋門を入ると小さな瓢箪池、中門から玄関「彩月の間」へ。飛石をたどるうちに、身についた浮世の塵が払われていくようです。右手に腰掛席の茶室「紅月の間」。ここでは、作法や正座が苦手でも気軽に玉露や抹茶がいただけます。左手に広縁を設けた茶室「昇月の間」と「朧月の間」は、障子を通して入る陽に、落ちついた風情をみせる8畳間で、16畳の大広間にも利用できます。また、奥には3畳台目に水屋が付いた本格的な茶室「瓢庵」があり、待合からの眺めは簡素で美しい侘びた佇まいです。
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