1. 中小企業組合(※1)のうち、国(中小企業庁)が「地方公共団体等の官公庁が発注する業務(※2)について、共同受注に意欲的であり、かつ受注した契約を十分に責任をもって履行できる経営基盤・体制を整備(※3)している組合」であることを証明(認定)した組合をいいます。
2. 静岡県消防設備保守点検業協同組合は、平成6年7月18日に静岡県知事から協同組合の設立認可を受け、平成13年11月16日付で中小企業庁から官公需適格組合(かんこうじゅてきかくくみあい)に認定されました。
3. 官公需適格組合は、「昭和42年度中小企業に関する国等の契約方針」に基づき、事業協同組合等を積極的に活用し、国等の発注機関がこれらの団体を支援するために制度化されたものです。
4. これらを受け、国では「中小企業者の受注の機会の拡大を図るための施策(官公需施策)」を、中小企業基本法や「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(官公需法)」等に基づき実施しています。県や市町村も、国施策に準じて必要な施策を講ずるよう努めなければならないことが関係法で定められています。
5. 平成26年3月28日に制定・公布された「静岡県中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する条例」では、支援対象となる中小企業者として「官公需適格組合」が明記されています。
→ 静岡県経済産業部商工局地域産業課
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-560/jyourei.html
組合が消防用設備等の保守点検業務を受注し
実施する静岡県庁舎(平成30年度)
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中小企業組合とは、中小規模の事業者、勤労者などが、組織化し、相互扶助の精神等に基づき協同して事業に取り組むため、法律に基づき設立する組合をいいます。主な中小企業組合としては次の3つがあります。
1 事業協同組合
2 企業組合
3 協業組合
→ 中小企業庁「中小企業組合制度」
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sogyo/kumiai_sien.html
県や市町村、国など官公庁が発注する器具・備品・消耗品等の納入、清掃作業や警備業務等の施設維持管理業務、運搬業務、土木建設工事などの業務(「官公需」という)をいいます。
※3 契約を十分に責任をもって履行できる経営基盤・体制を整備 |
中小企業庁(静岡県の場合は関東経済産業局)の証明(認定)を受けることのできる組合は、事業協同組合、企業組合、協業組合等で一定の基準を満たしていることが条件になっています。
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<物品・役務関係の証明基準>
ア 組合の共同事業が組合員の協調裡に円滑に行われていること
イ 官公需の受注について熱心な指導者がいること
ウ 常勤役職員が1名以上いること
エ 共同受注委員会が設置されていること
オ 役員と共同受注した案件を担当した組合員が連帯 して責任を負うこと
カ 検査員を置くなど検査体制が確立されていること
キ 組合運営を円滑に遂行するに足る経常的収入があること 等
→ 静岡県中小企業団体中央会「官公需適格組合制度」
https://www.siz-sba.or.jp/s/jigyou/kanko_index.html
→ 経済産業省関東経済産業局「官公需適格組合制度」
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/chusho/index_kankojyu.html
<全国の官公需適格組合(781組合)>
→ 中小企業庁「官公需適格組合名簿」平成29年10月版
→ 同「官公需適格組合便覧」平成29年10月
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/kankoju.htm
<中小企業基本法(昭和38年法律第154号)>
第23条(国等からの受注機会の増大)
国は、中小企業が供給する物品、役務等に対する需要の増進に資するため、国等の物品、役務等の調達に関し、中小企業者の受注の機会の増大その他の必要な施策を講ずるものとする。
<官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律(昭和41年法律第97号)>
第3条(受注機会の増大の努力)
国等は、国等を当事者の一方とする契約で国等以外の者のする工事の完成若しくは作業その他の役務の給付又は物件の納入に対し国等が対価の支払をすべきもの(以下「国等の契約」という。)を締結するに当たっては、予算の適正な使用に留意しつつ、新規中小企業者をはじめとする中小企業者の受注の機会(以下単に「中小企業者の受注の機会」という。)の増大を図るように努めなければならない。この場合においては、新規中小企業者及び組合を国等の契約の相手方として活用するように配慮しなければならない。
第8条(地方公共団体の施策)
地方公共団体は、国の施策に準じて、中小企業者の受注の機会を確保するために必要な施策を講ずるように努めなければならない。
<平成30年度中小企業者に関する国等の契約の方針(平成30年9月7日閣議決定)>
<静岡県中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する条例(平成26年3月28日制定・施行)>
第1条(目的)
この条例は、中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関し、基本理念を定めるとともに、県の責務等を明らかにすることにより、中小企業者が供給する物品及び役務並びに行う工事(以下「中小企業者が供給する製品等」という。)に対する需要を増進する施策を推進し、中小企業者の経営基盤の強化を図り、もって地域経済の活性化及び県民生活の向上に寄与することを目的とする。
第2条(定義)
この条例において、「中小企業者」とは、次の各号のいずれかに該当するもので、県内に事務所又は事業所を有するものをいう。
(1) 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項に規定する中小企業者
(2) 前号に掲げる中小企業者を構成員とする事業協同組合、企業組合、協業組合、官公需適格組合その他の組合
第4条(県の責務)
1 県は、前条に定める基本理念にのっとり、中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する総合的な施策を実施する責務を有する。
第10条(県からの受注機会の増大)
県は、物品及び役務の調達、工事の発注に当たっては、予算の適正な執行に留意しつつ、中小企業者の受注機会の増大に努めるものとする。
<静岡県中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する条例>・本文
<静岡県中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する条例>・リーフレット
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