6 上衣を脱ぐ羊、ウールの刈取り

 羊体から毛を刈るのは普通年1回、春から夏にかけて行われます。特に成長の早いものは春秋に刈ります。
 毛刈は、お腹の真中から左右に刈り広げ、頭から背中、お尻へと刈り取ります。まるで上着を脱がせるかのようです。最高のスピードは46秒、一日に565頭の羊を9時間で刈り上げた記録があります。

 現在ではシャーリング・チームが数十組、時計まわりでオーストラリア中を移動 、牧場の毛刈りを行います。さすがに、牧羊犬には毛刈は無理のようです。
 刈り取られた一枚のウールの毛皮状のものを、フリース(Fleece)といい、かって羊毛の売買はこのフリースの状態で行われていました。今では、選毛して洗い上げた羊毛で輸出されています。このフリースを40枚、袋に詰めたものを一俵といい、平均重量は136Kg。これから毛糸73Kg、毛織物150cm幅のものが145mとることができます。


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